野村インベスター・リレーションズ、機関投資家向けIR情報サービス「機関Navi」に不正アクセス 情報の外部漏えいを確認、氏名やメールアドレスが含まれる可能性

野村ホールディングスのグループ会社である野村インベスター・リレーションズ株式会社は2026年11月4日、機関投資家・アナリスト向けのIR(企業が投資家に向けて行う情報発信)情報提供サービス「機関Navi」のシステムで、第三者による不正アクセスを11月2日に確認したと発表した。その後、同サービスの情報が外部に漏えいしたことも確認したという。漏えいした情報には氏名やメールアドレスなどが含まれる可能性があり、内容は調査中としている。「機関Navi」のサービスは停止している。

決算説明会の案内と出欠管理を担うサービス

「機関Navi」は、企業の決算説明会などに関する情報を機関投資家やアナリストに提供し、説明会への出席管理を支援するサービスである。発表によると、同社は外部の専門家や関係各社と連携し、不正アクセスの経緯と影響範囲、漏えいした情報の内容を調べている。調査の対象には、過去に登録した利用者の情報も含まれる。

現時点で公表されている主な内容は次のとおりである。

  • 不正アクセスの確認:2026年11月2日
  • その後:同サービスの情報が外部に漏えいしたことを確認
  • 漏えいした可能性のある情報:氏名やメールアドレスなど(調査中)
  • 対応:「機関Navi」を停止

漏えいの件数や、不正アクセスの経路・手口は、現時点では明らかにされていない。

同じサーバーで動く個人投資家向けサービスも予防的に停止

同社は、個人投資家向けのIR情報提供サービス「MIR@I」も停止している。「MIR@I」は個人投資家に企業情報や説明会の情報を届けるサービスで、「機関Navi」と同じサーバー上で動いていることから、予防的な措置として止めたという。「MIR@I」への不正アクセスの有無は調査中としている。

同社は、情報の漏えいが確認された利用者に連絡するとしている。あわせて、同社や野村グループ、関係者を装った不審なメール、電話、SMSに注意し、メールやSMSのリンクへのアクセス、添付ファイルの開封、パスワードや暗証番号の入力や回答をしないよう呼びかけている。

連絡先の漏えいで懸念されるリスク

「機関Navi」の利用者は、機関投資家やアナリストといった金融の専門職である。一般に、こうした人々の氏名やメールアドレス、参加する説明会などに関する情報が漏えいした場合、特定の相手を狙ってだますメール(標的型メール)の材料として使われるおそれがある。実在する企業の決算説明会の案内や資料送付を装ったメールは、正規の連絡と誤認されるおそれがある。

また今回は、同じサーバーで動いていた別サービスも止める判断になった。複数のサービスを1つの基盤にまとめると運用は効率的になるが、1か所への侵入がほかのサービスに広がるおそれも生まれる。どのシステムがどの基盤を共有しているかを把握しておくことは、侵入を見つけたときに止める範囲を素早く決めるための前提になる。

導入事例

他社はどう対策しているか:情シス1〜2名でEDR+SOCを回す4社の事例集(無料)

同じ手口に、自社は備えられていますか?

出典・参考リンク