DNSリフレクション攻撃とは?概要と手口、対策をわかりやすく解説

DNSリフレクション攻撃とは

インターネットの普及とともに、さまざまなサイバー攻撃が日常的に行われるようになりました。その中でも「DNSリフレクション攻撃」は、特に悪質かつ破壊力の高い攻撃手法の一つとして知られています。DNSリフレクション攻撃は、攻撃者が偽装したDNSリクエストを利用してターゲットに大量のトラフィックを送りつけ、サービスを一時的にダウンさせることを目的としています。

本記事では、DNSリフレクション攻撃の概要やその仕組み、具体的な手口、さらには有効な対策方法について詳しく解説します。

DNSリフレクション攻撃とは

DNSリフレクション攻撃は、DNSサーバーを利用した分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の一種で、攻撃者が偽装したリクエストを送り、ターゲットに大量の応答を返す手法です。この攻撃は、攻撃者が自分のIPアドレスを隠すためにDNSサーバーを悪用することから、その名が付けられました。結果として、ターゲットのネットワークやサーバーに過剰な負荷がかかり、サービスが停止する可能性があります。

DNSリフレクション攻撃の仕組み

DNSリフレクション攻撃の仕組みは、攻撃者がターゲットのIPアドレスを偽装して、大量のDNSリクエストを送信することから始まります。このリクエストは、オープンリゾルバと呼ばれる誰でもアクセス可能なDNSサーバーに送られます。オープンリゾルバは、攻撃者の偽装されたリクエストに応答し、その結果として大量のDNS応答がターゲットに返されます。これにより、ターゲットのネットワークやサーバーが過負荷状態になり、サービスが停止します。

DNSリフレクション攻撃の手口

権威DNSサーバーを利用

攻撃者は、権威DNSサーバーを利用してリフレクション攻撃を行います。権威DNSサーバーは、特定のドメインに対する公式のDNS応答を提供するサーバーです。攻撃者は、ターゲットのIPアドレスを偽装して権威DNSサーバーに大量のリクエストを送り、応答をターゲットに返すことで攻撃を実行します。この方法は、正当なDNSトラフィックに紛れるため、検出が困難です。

オープンリゾルバを利用

攻撃者は、オープンリゾルバを悪用してDNSリフレクション攻撃を行います。オープンリゾルバは、誰でもアクセスできるDNSサーバーであり、攻撃者はターゲットのIPアドレスを偽装してリクエストを送信します。これにより、オープンリゾルバから大量の応答がターゲットに送られ、ネットワークやサーバーが過負荷状態になります。この手法は簡単に実行できるため、攻撃者にとって非常に魅力的です。

DNSリフレクション攻撃の対策方法

使用していないポートは閉じる

DNSリフレクション攻撃の対策として、使用していないポートを閉じることが重要です。これにより、攻撃者が不正にアクセスする可能性を減らすことができます。特に、DNSトラフィックが通過するポート53を監視し、不正なトラフィックを検出することが有効です。

レートリミットを設ける

レートリミットを導入することで、特定のIPアドレスからの大量のリクエストを制御し、DNSリフレクション攻撃を防ぐことができます。この対策により、攻撃者のトラフィックを制限しネットワークの安定性を保つことができます。

IPレピュテーションを活用してブロックする

IPレピュテーションを活用して、悪意のあるIPアドレスからのトラフィックをブロックすることができます。これにより、既知の攻撃者からのリクエストを事前に遮断し、DNSリフレクション攻撃のリスクを低減します。

オープンリゾルバ機能の停止

オープンリゾルバ機能を停止することで、攻撃者がDNSリフレクション攻撃に利用するリソースを削減できます。これにより、外部からの不正なリクエストを防ぎ、攻撃の成功率を下げることができます。

権威DNSサーバーとキャッシュDNSサーバーを分離する

権威DNSサーバーとキャッシュDNSサーバーを分離することで、攻撃者が一方のサーバーを攻撃しても、他方に影響を及ぼすことを防ぐことができます。これにより、サービスの継続性を確保しやすくなります。

DNSリクエストの送信元を検証する

DNSリクエストの送信元を確認することで、攻撃者の偽装リクエストを排除し、DNSリフレクション攻撃の影響を軽減することができます。この対策により、正当なトラフィックのみを許可しネットワークの安全性を確保できます。

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