セキュリティベンダー「パロアルトネットワークス」は、2025年に向けたサイバーセキュリティとAIに関わる主要トレンドの予測結果を発表した。
「AI対AI」サイバー戦争の本格化
AI技術の急速な進化により、攻撃者と防御者の間で「AI対AI」のサイバー軍拡競争が加速しているとみている。
組織はAIを活用してセキュリティ戦略を強化する一方で、攻撃者もAIを利用して巧妙な手口を模索している状況とし、ビジネスリーダーの40%以上が生成AIのリスクに対する十分な理解を欠いていることが明らかになっているという。
また、2025年には、単一の統合データセキュリティプラットフォームが重要な役割を果たすと予測されており、パロアルトネットワークスの創業者兼CTOである「ニア・ズーク」氏は「受動的な防御から攻めの姿勢へと転換する必要がある」と述べ、統合プラットフォームが攻撃者を上回る鍵になると強調した。
既存企業とAI、エネルギー効率
広範なデータリソースを持つ既存の大手企業が、AI分野で新興スタートアップを凌駕すると予測されている。
膨大なデータを活用することで、AIモデルの性能を向上させると同時に、新興企業とのパートナーシップが進展、相互の成功につながることが期待されるという。
また、AI技術の拡大はエネルギー消費を増大させる一方、量子AIなどエネルギー効率を高める技術が注目を集めている。
量子コンピュータによる暗号解読が実現する未来を見据え、組織は量子耐性のロードマップを準備する必要があると指摘した。
サイバー脅威がますます高度化する中で、組織が未来の挑戦に備えるための重要な指針とみられており、デジタル変革の保護に向けた意識改革が求められている。
【参考記事】
パロアルトネットワークス、2025年に予測される7つのゲームチェンジャー AIとサイバーセキュリティの融合
https://www.paloaltonetworks.jp/