JumpCloudとは？機能とメリットを解説

JumpCloudとは

JumpCloud（ジャンプクラウド）は、社員のアカウント管理・ログイン管理・デバイス管理をまとめて行えるクラウド型のディレクトリサービスです。従来はActive Directory（AD）を使い、社内サーバーでユーザーを管理する企業が多くありました。しかし、リモートワークの普及やSaaSの利用拡大により、オンプレミス中心の運用ではカバーできないケースが増えています。

JumpCloudは、こうした新しい働き方に最適化されたクラウドネイティブの統合管理基盤です。サーバー構築は不要で、インターネット環境があればすぐに利用できます。

ユーザー管理（クラウドディレクトリ）

JumpCloudは、社員のユーザー情報・グループ・権限をクラウド上で一元管理できるクラウドディレクトリ（DaaS）を提供しています。Google Workspace や Microsoft 365 など主要なSaaSとも連携し、アカウントの自動作成や権限変更を効率的に行えます。

アカウントの管理が分散しがちなクラウド環境でも、「誰が」「どのシステムに」「どの権限で」アクセスできるのかを明確に統制できる点が大きなメリットです。

SSO（シングルサインオン）

JumpCloudを利用すると、複数のクラウドサービスへ1回のログインでアクセスできる「シングルサインオン（SSO）」を実現できます。各アプリのパスワードを個別に管理する必要がなくなり、パスワードの使い回しや紛失といったリスクを減らせます。

多要素認証（MFA）

JumpCloudは、ワンタイムパスワード、プッシュ通知、FIDOキーなど複数の認証方式に対応した多要素認証（MFA）を提供しています。IDとパスワードだけに依存しないため、不正ログインのリスクを大幅に低減できます。ゼロトラスト戦略を進める上でも欠かせないセキュリティ基盤です。

デバイス管理（MDM）

JumpCloudは、Windows・Mac・Linuxを統合管理できるクラウド型のMDM機能を標準搭載しています。
ポリシーの一括配布、OSアップデート管理、アプリ配布、デバイス状態の監視、紛失時のリモートワイプなど、リモートワーク環境でも安全な端末運用が可能です。

ゼロトラストのアクセス制御

JumpCloudでは、ユーザーの権限、デバイスのセキュリティ状態、接続環境など複数の要素を基にアクセス可否を自動判断できます。
VPNに依存せず、「信頼しないこと」を前提にセキュリティを構築するゼロトラストモデルを現実的に運用できます。

ユーザー管理（クラウドディレクトリ）

JumpCloudの最大の特徴は、ユーザーID・認証・デバイス管理を1つのクラウドプラットフォームに統合できる点です。
従来のように、ID管理はAツール、SSOはBツール、MDMはCツールというように分散させる必要がありません。

アカウント作成、権限変更、端末のポリシー配布など、日常的に発生する作業を同じ管理画面で処理できるため、運用の抜け漏れや設定ミスも防止できます。
「誰がどのシステムにアクセスできるか」が一目で把握でき、セキュリティ統制も大幅に向上します。

リモートワークでも安全に運用できる

JumpCloudはクラウド前提で設計されているため、社員がどこで働いていても同じセキュリティ基準で管理することができます。
VPNに依存せず、正しいユーザー、セキュアなデバイス、認証された接続のみが業務アプリへアクセスできるゼロトラストモデルを実現できます。

また、OSの更新状況やセキュリティ設定などのデバイスの状態確認もリモートで行えるため、在宅勤務やサテライトオフィスが増えても安全性を損なうことがありません。
分散した働き方に最適化されたセキュリティ運用を構築できます。

運用負荷とコストを削減できる

JumpCloudはオンプレサーバーを必要としないクラウドサービスのため、サーバー保守、VPN運用、複数ツールのライセンス管理、設定変更の手間といった運用負荷を大幅に削減できます。

複数の点在管理を統合することで、トラブル対応時間も短縮。IT担当者の工数を本来の改善業務へ振り向けられるようになります。さらに、1つのプラットフォームに集約することでツールコストも最適化でき、大手企業だけでなく、中小〜中堅企業でも導入しやすい総合ID管理基盤として注目されています。

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