台湾の半導体メーカー、日本に技術情報流出で法的措置か【TSMC】

台湾を代表する半導体製造企業「TSMC(台湾積体電路製造)」が、次世代の2ナノメートル(nm、半導体の製造プロセスを極めて小さくする技術)プロセスの技術情報流出事件に直面しているという。

複数の台湾メディアによると、9名の関係者が機密情報を不正に持ち出した疑いが浮上。
特に、元社員の一部が「東京エレクトロン(半導体製造装置大手)」社に転職し、そこで情報を共有した可能性が調査されている。
台湾当局は3名を拘束し、調査を進めているが、流出した情報は「断片的で実用化が難しい」とされ、影響は限定的との見方もある。
東京エレクトロンは、台湾子会社の社員が関与したことを認め、調査に協力する姿勢を示している。
一方、TSMCは内部監視を通じて流出を検知し、法的措置を講じている。
台湾の国家安全保障法が適用される可能性もあり、事態の重大さが注目されているとのこと。
さらに、日本の半導体企業「ラピダス(国家プロジェクトで設立された新興半導体メーカー)」社への情報流出の疑いも浮上しているが詳細は不明。

影響と今後の展望

専門家は、流出した情報が単体では実用化が難しいと指摘する一方、TSMCと東京エレクトロンやラピダスとの関係悪化が懸念されている。
半導体産業は世界経済や技術競争の要であり、今回の事件は日台の技術協力にも影響を与える可能性がある。
台湾当局は引き続き調査を進め、情報保護の強化を図るとみられている。

【参考記事】
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-08-07/tsmc-trade-secrets-leak-puts-japan-s-tokyo-electron-on-hot-seat
https://www.tomshardware.com/tech-industry/semiconductors/tsmcs-2nm-leak-is-considered-not-critical-senior-govt-official-says-company-secrets-are-compartmentalized-and-unusable-in-parts

 

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