遠隔操作ウイルス(RAT)は、攻撃者がリモートで感染したコンピュータを自由に操作できるようにするマルウェアでその被害は広範囲に及びます。本記事では、遠隔操作ウイルス(RAT)の基本的な概要からその感染経路、そして具体的な対策方法について詳しく解説します。

遠隔操作ウイルス(RAT)とは?

遠隔操作ウイルス、通称RAT(Remote Access Trojan)は、攻撃者がリモートからコンピュータを操作するためのマルウェアです。この名前は「リモートアクセス」と「トロイの木馬」に由来し、特にトロイの木馬として機能します。トロイの木馬型ウイルスは、ユーザーに有用なプログラムに見せかけてシステムに侵入し、内部で不正な操作を行います。RATは、攻撃者に対してシステム全体の制御を提供するため、その危険性は非常に高いです。

遠隔操作ウイルスの特徴と仕組み

遠隔操作ウイルスの主な特徴は、その隠密性と多機能性です。RATはバックグラウンドで静かに動作し、ユーザーに気づかれずに情報を盗み出したり、コンピュータの操作を行います。さらに、キーロギング、スクリーンショットの取得、カメラの制御、ファイルの転送など、さまざまな機能を備えています。これにより、攻撃者は被害者の個人情報や機密データを簡単に収集することが可能です。

遠隔操作ウイルスの感染経路

遠隔操作ウイルスの感染経路は多岐にわたります。以下に主な感染経路を説明します。

ウイルスが仕掛けてあるファイルを開いて感染

遠隔操作ウイルス(RAT)はメールの添付ファイルや、信頼できるプログラムに見せかけた実行ファイルとして配布されます。ユーザーがこれらのファイルを開くとウイルスがシステムに侵入し、攻撃者が遠隔操作を開始します。特に不審なメールや、出所不明のファイルには注意が必要です。

ウイルスを埋め込んだWEBサイトを閲覧して感染

悪意のあるウェブサイトや正規のウェブサイトがハッキングされて埋め込まれたマルウェアを通じても拡散します。ユーザーがこれらのサイトを訪れると、ウイルスが自動的にダウンロードされ、システムに感染します。信頼できないウェブサイトの閲覧を避け、ブラウザのセキュリティ設定を強化することが重要です。

外部記憶媒体との接続で感染

USBメモリや外付けハードドライブなどの外部記憶媒体を介しても感染することがあります。これらのデバイスにウイルスが仕込まれている場合、接続するだけでシステムに感染する可能性があります。外部記憶媒体を使用する際には、必ず信頼できるものを選び定期的にウイルススキャンを実施することが重要です。

遠隔操作ウイルス(RAT)の感染を防ぐ手段

遠隔操作ウイルスの感染を防ぐためには、以下の対策が有効です。

OSやアプリケーションを常に最新の状態にする

OSやアプリケーションのアップデートは、セキュリティの観点から非常に重要です。アップデートによって、既知の脆弱性が修正され、攻撃者がこれらの脆弱性を悪用することを防ぎます。特に、セキュリティパッチは速やかに適用することが推奨されます。

安易にフリーソフトなどをインストールしない

フリーソフトには、悪意のあるプログラムが含まれている場合があります。信頼できるソースからのみダウンロードし、インストール前にウイルススキャンを実施することが重要です。特に、評判の良いソフトウェアレビューサイトを参考にすることで、安全性を確認できます。

セキュリティソフトを導入する

これは言うまでもありませんが、信頼性の高いセキュリティソフトをインストールし、定期的にシステムスキャンを実施することで遠隔操作ウイルス(RAT)の感染を防ぐことができます。リアルタイムの保護機能や、フィッシング対策機能が備わっているソフトウェアを選ぶと効果的です。

外部記憶媒体の使用を制限する

外部記憶媒体を使用する際には、信頼できるデバイスのみを使用することが重要です。また、企業では、外部記憶媒体の使用を制限し、許可されたデバイスのみを利用するポリシーを設定することが推奨されます。

従業員のセキュリティ意識向上のためのトレーニングを実施

従業員のセキュリティ意識を高めるために、定期的なトレーニングを実施することが重要です。フィッシングメールの見分け方や、安全なインターネットの利用方法などを教育することで、感染リスクを大幅に減少させることができます。

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