このコラムでは「よく聞くけれど、しっかりとは知らない」という方向けに、サイバーセキュリティ関連で頻出するトピックを深堀していきます。今回のお題は恐ろしい「ゼロデイ攻撃」についてです。

ゼロデイ攻撃の脅威

ゼロデイ攻撃は、その名の通り、攻撃が発見された日と対策が実装される日の間に時間的なギャップがない、防御が困難な攻撃手法です。

対応が追いつかなかった場合、破壊的な影響をもたらす可能性があり、攻撃者はシステムの中に侵入し、重要なデータを盗んだり、システム全体をマルウェアで感染させるなどの深刻な被害を引き起こすことがあります。
過去には、StuxnetやLog4J脆弱性をついたゼロデイ攻撃が広く知られています。これらの攻撃は、国家レベルの組織や大規模な企業だけでなく、個人のデバイスにまで深刻な影響を及ぼしました。

ゼロデイ攻撃対策のポイント

・脆弱性情報の把握と分析
脆弱性情報の把握と分析は、ゼロデイ攻撃への備えに不可欠です。セキュリティチームは、脆弱性データベースや専門家の情報を活用して、潜在的な脅威に対する理解を深めるべきです。


・ネットワーク監視の強化
ネットワークの監視を強化することで、異常なアクティビティや挙動を検知し、早期に対処することが可能となります。不審な通信の検知やアクセス制御の強化など、様々な手法を組み合わせてネットワークのセキュリティを向上させましょう。

・ユーザー教育と啓発活動
従業員のセキュリティ意識を高めるために、定期的な教育プログラムや啓発活動を実施することが重要です。フィッシング攻撃や悪意あるリンクからの警戒、パスワードの適切な管理など、基本的なセキュリティ対策について従業員に啓発することが必要です。

・セキュリティパッチの迅速な適用
ゼロデイ攻撃で利用された脆弱性にパッチが提供されましたら(その時点でゼロデイ攻撃ではなくなりますが)、迅速に適用しましょう。せっかくパッチが提供されても、放置して被害に合う例は多数あります。

EDRの導入の重要性

エンドポイント検知および対応(EDR)は、ネットワーク上のエンドポイントデバイスにおける悪意ある振る舞いを検出し、対処するためのセキュリティツールです。EDRが異常なパターンを検知し、それに即座に対応することで、ゼロデイ攻撃に対する防御力を高めます。
現代の複雑なサイバー攻撃において、従来のセキュリティ対策だけでは不十分です。EDRの導入により、ゼロデイ攻撃などの未知の脅威にも効果的に対処できるセキュリティインフラを構築することが可能となります。

EDR導入の最大のメリットは、ゼロデイ攻撃などの未知の脅威に対する迅速な対応が可能となる点です。また、攻撃の検知から対応までの自動化されたプロセスにより、セキュリティチームの効率が向上します。

EDR導入後のゼロデイ攻撃対策

EDRを導入した後も、定期的なシステムの監視とアップデートが必要です。新たな脅威に対応するために、EDRの機能を最大限活用し、セキュリティポリシーを柔軟に調整することが重要です。専門セキュリティチームによる知見が必要になりますが、SOCに運用を任せる事でその課題も解決することができます。

Text/株式会社アクト サイバーセキュリティ事業部

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