フィッシング詐欺によるインターネットバンキングでの不正送金被害が深刻化しているとして、警察庁は注意喚起を行っている。
2023年は4月から8月にかけて被害が急増し、12月8日時点での被害件数は5,147件、被害額は約80.1億円に達し、いずれも過去最多を更新しているとのこと。

被害の主な手口は、銀行を装ったフィッシングサイトへの誘導を目的とする電子メールやSMSで、これに対し、警察庁は以下の対策を呼びかけている。
また、被害が疑われる場合は速やかに警察へ通報するよう強調されている。

・リンクのクリックに注意: メールやSMS内のリンクは偽装される可能性があり、見た目で真偽を判断することが難しいため、安易にクリックせず公式サイトを利用する。
・デバイスの安全確保: OSやアプリのアップデートを行い、セキュリティの脆弱性を最小限に抑える。
・セキュリティ設定の活用: 携帯電話会社が提供するセキュリティ機能を利用して、フィッシングメールや不審なSMSを阻止。
・ワンタイムパスワードの利用: 銀行や通信販売サービスで提供されているワンタイムパスワードサービスを活用し、セキュリティを向上。
・認証手段の多様化: 指紋や顔認証などの認証方法を採用することで、より高いセキュリティを確保。
・IDパスワードの使いまわし禁止: サイトごとに異なるIDとパスワードを使用し、情報流出時の被害を最小限に抑える。
・企業においては送信ドメイン認証技術の導入が提案されており、特にDMARCの活用が強調されている。

【参考記事】
フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/index.html