近年、サイバー攻撃は高度化の一途をたどり、企業にとってセキュリティ対策は経営の最優先課題となっています。ランサムウェア、ゼロデイ攻撃、さらにはファイルレス攻撃など、従来のセキュリティソリューションでは対応しきれない脅威が増加する中、EDR(Endpoint Detection and Response)は攻撃の予兆を見抜き、迅速に対応できる次世代型のセキュリティソリューションとして注目されています。しかし、EDRの導入だけでは十分とはいえません。その機能を最大限に活用し、全社的なセキュリティ体制を確立するためには、SOC(Security Operation Center)の導入が欠かせません。

本記事では、EDRの基本的な特徴やメリット・デメリット、そしてEDRを効果的に運用するためのSOCの役割について詳しく解説します。セキュリティ対策の向上を目指す情報システム担当者にとって、実践的かつ具体的な指針となる情報を提供します。

主要EDR 比較表

本資料では、グローバルトップブランド
「SentinelOne」「Cybereason」「クラウドストライク」をはじめとしたEDR製品の機能比較についてまとめています。

これからEDR製品を導入・選定される方や、すでに導入済み製品との比較などに活用いただけます。
また、アクトでは「SentinelOne」「Cybereason」といったEDR製品を取り扱っていることから、機能面・費用面だけでなく、実際導入した場合における工数や緊急時の対応など技術目線でのご提案も可能です。お気軽にお問い合わせください。

EDR比較表


SentinelOne 特設サイト
AIによる次世代セキュリティで、ミリ秒で自動防御を実現
AI駆動EDR「SentinelOne」
アクトはSentinelOneとMSSP契約を持つ正式パートナーかつ、国内唯一のIRパートナーです。
平常時からインシデント対応までお客さま負担をかけることなく、最高レベルのサイバーセキュリティをご提供します。

EDR(Endpoint Detection and Response)とは

EDRは、エンドポイントデバイスにおけるセキュリティの強化を目的としたソリューションで、企業の情報システム部門にとって欠かせない存在です。その核心的な役割は、エンドポイントでの異常な挙動を検知し、攻撃の進行を阻止し、速やかな復旧を可能にすることにあります。EDRは、リアルタイムでの監視とログの収集、攻撃の詳細な分析と可視化、さらには自動的な対応と復旧機能を組み合わせた高度なシステムです。

EDRのユニークな点は、従来のセキュリティツールとは異なり、既知の脅威だけでなく未知の脅威にも対応可能なことです。振る舞い検知や機械学習を活用することで、これまで検知が難しかった攻撃パターンをもリアルタイムで捉え、迅速に対処する能力を持っています。また、感染が進行した場合でも、攻撃の影響範囲を詳細に把握し、復旧作業を自動化することで、業務への影響を最小限に抑えることができます。

📚関連記事:SentinelOneとは|特徴と機能をわかりやすく解説【公式パートナー】

EDRの特徴とメリット

EDRの大きな特徴の一つは、攻撃の可視化と分析能力に優れている点です。EDRは、エンドポイント上で発生したすべてのイベントを詳細に記録し、それらを時系列で表示することで、攻撃の全容を明らかにします。これにより、セキュリティチームは、攻撃者がどのように侵入し、どの経路で進行したのかを容易に把握することができ、迅速な対応が可能になります。

さらに、EDRは自動化された対応機能を備えています。感染した端末を即座にネットワークから隔離し、被害の拡大を防止するほか、攻撃が終了した後には、改ざんされたデータやシステムを元の状態に復元するロールバック機能を提供します。このような自動化機能は、セキュリティチームの負担を大幅に軽減するとともに、復旧にかかる時間を大幅に短縮します。

また、EDRは未知の脅威にも対応可能です。従来のシグネチャベースのアンチウイルスソリューションでは、防ぎきれなかったゼロデイ攻撃やファイルレス攻撃に対しても高い効果を発揮します。これにより、企業はより安心して業務を遂行することができるようになります。

EDRの課題と限界

EDRは非常に強力なツールですが、導入にあたっていくつかの課題があります。その一つは運用負荷の増加です。EDRは多くのアラートを生成するため、これらを適切に管理し、優先順位をつけて対応する必要があります。適切な運用が行われない場合、セキュリティチームは「アラート疲れ」を起こし、重要な脅威を見逃すリスクが高まります。

さらに、EDRを効果的に活用するためには、専門的な知識やスキルが求められます。脅威の分析や適切な対応を行うには、セキュリティの経験豊富な人材が必要であり、これを社内で確保することは多くの企業にとって課題となります。また、EDRの導入には高額なコストが伴い、中小企業にとってはハードルが高い場合があります。

SOC(Security Operation Center)の必要性

SOCは、企業全体のセキュリティ運用を一元管理するための拠点として機能します。SOCは、EDRを含む各種セキュリティツールから生成される膨大なログやアラートを収集・分析し、優先順位をつけて対応策を講じます。これにより、セキュリティチームは重要な脅威に集中して対応できるようになります。

SOCのもう一つの重要な役割は、24時間365日の監視体制を提供することです。攻撃者は時間を問わず活動するため、昼夜を問わない監視と迅速な対応が不可欠です。SOCは、リアルタイムで異常を検知し、即座に対応することで、被害を最小限に抑えます。

さらに、SOCは脅威インテリジェンスの共有を通じて、企業全体のセキュリティレベルを向上させる役割を果たします。最新の攻撃手法や脆弱性情報を基に防御策を強化し、継続的にセキュリティ体制を改善します。

EDRとSOCの連携による相乗効果

EDRとSOCの連携は、セキュリティ運用を大幅に向上させる重要な要素です。EDRはリアルタイムでの脅威検知と対応を可能にしますが、その膨大なデータを効率的に処理し、適切な判断を下すにはSOCの支援が欠かせません。SOCがEDRから得られたデータを分析し、優先順位をつけて対応することで、重要な脅威への迅速な対応が可能になります。

また、SOCはEDRから収集されたデータを活用して、長期的なセキュリティ戦略を策定します。例えば、攻撃の分析結果を基に、再発防止のためのセキュリティポリシーを改定するなど、企業全体の防御力を向上させる施策を実施します。このように、EDRとSOCの連携は、単なるツールの組み合わせではなく、企業のセキュリティ運用を包括的に強化するための基盤となります。

最後に

EDRは、サイバー攻撃に対抗するための強力なツールであり、エンドポイントをリアルタイムで監視し、迅速に対応する能力を持っています。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、SOCとの連携が必要不可欠です。SOCは、EDRの運用を最適化し、膨大なデータを効率的に分析することで、企業全体のセキュリティ体制を強化します。

これからEDRやSOCの導入を検討する企業にとって、これらを適切に組み合わせた多層的なセキュリティ対策が、サイバー攻撃からの防御を確実なものとします。本記事を参考に、自社に最適なセキュリティ体制を構築してください。

アクトはSentinelOneとMSSP契約を持つ正式パートナーかつ、国内唯一のIRパートナーです。
平常時からインシデント対応までお客さま負担をかけることなく、最高レベルのサイバーセキュリティをご提供します。

SentinelOneに関する詳細は下記バナーから特設サイトへ

Sentinelone