セキュリティ対策組織CSIRTとSOCの違いとは?詳しく解説

CSIRTとSOCの違い

サイバーセキュリティは、今日のデジタル化された社会において最も重要な懸念事項の一つです。企業や組織が直面するサイバー攻撃の脅威は、日々進化し複雑化しています。不正アクセス、データ漏洩、ランサムウェア攻撃など、多様な形でのセキュリティ侵害が増加傾向にある中、効果的なセキュリティ対策の必要性が高まっています。

このような背景から、組織内にセキュリティ対策を専門とするチームを設置することが一般的になってきており、特にCSIRT(Computer Security Incident Response Team)とSOC(Security Operation Center)の二つの組織が中心となっています。しかし、これら二つの組織はどのように異なり、どのように連携しているのでしょうか?

本記事では、昨今のサイバー攻撃の増加傾向に触れつつ、CSIRTとSOCの違いについて詳しく解説していきます。

なぜサイバーセキュリティ対策組織が必要?

国内のサイバー攻撃(不正アクセス等)の認知件数は増加傾向

現代のデジタル化社会では、企業や組織が直面するサイバーセキュリティの脅威は日々増加しています。不正アクセス、ウイルス感染、ランサムウェア攻撃など、多様なセキュリティインシデントが報告されており、それらに対応するための専門組織が必要不可欠となっています。国内のセキュリティインシデント報告件数が増加傾向にあることからも、このような対策組織の役割はますます重要になっています。

下図は、警察庁が発表した不正アクセス行為の認知件数の推移です。令和4年には2,200件もの不正アクセス行為が認知されており、一時的に減少傾向にあった令和3年に比べ45.1%増加しています。

引用:不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況

CSIRTとSOCの違い

CSIRTとSOCは、企業や組織がサイバー攻撃の脅威から自身を守るために不可欠な役割を果たしていますが、その機能と目的には顕著な違いがあります。ここでは、CSIRTとSOCの違いを解説し、それぞれがサイバーセキュリティ体制の中でどのような役割を担っているのかご紹介します。

形態の違い

CSIRT(Computer Security Incident Response Team)とSOC(Security Operation Center)は、サイバーセキュリティ対策のための組織ですが、その形態には大きな違いがあります。

CSIRTはインシデント発生時の対応チームであり、特定のセキュリティ侵害が発生した際に迅速に対応し、被害の最小化と原因の究明を行います。

一方で、SOCはセキュリティ監視と運用を24時間365日体制で行う組織であり、インシデントの未然防止や早期発見に重点を置いています。

役割の違い

CSIRTとSOCの役割の違いは、その活動の焦点にあります。CSIRTはインシデントが発生した後の対応をメインに行い、影響の評価、対策の実施、再発防止策の提案などを行います。

SOCは、セキュリティの脅威をリアルタイムで監視し、異常を検知した場合に迅速に対応することで、インシデントの発生を未然に防ぐ役割を持っています。

そもそもSOC(Security Operation Center)とは

SOC(Security Operation Center)は、企業や組織のサイバーセキュリティを前線から守る要塞のような存在です。24時間365日体制で、セキュリティ脅威の監視、識別、評価、対応を行う専門チームが配置されています。SOCの目的は、サイバー攻撃をリアルタイムで検知し、迅速に対処することにより、被害を最小限に抑えることです。この組織は、最新のセキュリティ技術と手法を駆使して、絶え間なく変化する脅威の風景に対応します。

下記記事では、SOC(Security Operation Center)についてご紹介しております。

そもそもCSIRT(Computer Security Incident Response Team)とは

CSIRT(Computer Security Incident Response Team)は、セキュリティインシデントが発生した際に活動を開始する専門チームです。その主な任務は、セキュリティ侵害やその他のインシデントを特定、調査し、迅速に対処して被害を最小限に抑えることにあります。CSIRTは、インシデント後の分析を通じて、将来的な攻撃を防ぐための対策や予防策を策定します。このチームは、組織内のさまざまな部門や、場合によっては外部の専門家とも協力しながら、セキュリティ体制の強化と知識の共有を推進します。CSIRTは、企業がサイバーセキュリティの脅威から迅速に回復するために不可欠な役割を担っています。

下記記事では、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)についてご紹介しております。

以上のように、CSIRTとSOCは、それぞれが独自の役割と機能を持ちながらも、組織のサイバーセキュリティを強化するために互いに補完関係にあります。サイバー脅威の現実に対応するためには、これら両方の組織の連携と機能の最適化が不可欠です。

アクトが提供するEDR+SOCサービス「セキュリモ」は、サイバー攻撃に対してAIでリアルタイム検知し、攻撃内容の可視化と分析内容を報告するPCやサーバーのセキュリティサービスです。弊社SOCチームが、グローバルトップクラスの検知率・防御力を持ったEDR(SentinelOne)のおまかせ運用を実現します。

アクトはSentinelOneとMSSP契約を持つ正式パートナーかつ、国内唯一のIRパートナーであり、 平常時からインシデント対応までお客さま負担をかけることなく、最高レベルのサイバーセキュリティをご提供します。

また、IT導入補助金対象サービスの『データお守り隊』もご提供しております。
EDR+SOC+簡易サイバー保険をお手頃価格でパッケージしたサービスです。補助金を申請することで低コストで高度なサイバーセキュリティ対策を実現できます。
ご興味がございましたら下記よりご確認ください。

アクトのイバーセキュリティ対策支援

アクトでは日頃のIR・SOC業務で多くの知見を持つ当社サイバーセキュリティ事業部のスペシャリストが、業さまのセキュリティに関する不安を解消するため、全力でサポートさせていただいております。

EDR+SOCサービス

SentinelOneといったグローバルブランドのEDRとアクトのセキュリティ専門技術者がPCなどのエンドポイントの挙動を監視し、ランサムウェアをはじめとしたサイバー攻撃を抑止・駆除します。

何から始めれば良いかわからない方

セキュリティかかりつけ医

医療分野のかかりつけ医と同様に、セキュリティに関することを何でも相談でき、「何から始めれば良いかわからない」といったお悩みに対しても、当社のセキュリティ専門技術者がご対応します。

サイバー攻撃の疑い・緊急対応が必要な方

フォレンジックサービス

フォレンジックサービスはサイバー攻撃の被害を受けている疑いがあるお客様の端末を調査し、被害の食い止め・排除を行うサービスです。アクトはSentinelOneの国内唯一のIRパートナーです

自社環境の健康診断をしたい

脆弱性診断

CEH、CISSP等の国際資格を保有したセキュリティ専門技術者が、貴社のIT資産に潜む脆弱性を調査・検出し、検査結果と今後の対応策をご報告させていただきます。人とツールを用いたハイブリットな診断手法で最新の脆弱性にも対応します。

社員研修やトレーニングを行いたい

セキュリティコンサル・トレーニング

サイバー先進国であるイスラエルの実践的なトレーニングをはじめとした、グローバルレベルのトレーニングプログラムを提供しています。
・セキュリティeラーニング/標的型メール訓練など

もしもの時に備えたい

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に認定されているEDR+SOC+簡易サイバー保険がセットになったセキュリティサービスです。
ランサムウェアなどによる不審な挙動を検知・緊急時の迅速な対応を可能にします。

サイバーセキュリティ対策まるわかり3点セット 資料ダウンロード