ブラウザクラッシャーとは?概要と被害例、対策をわかりやすく解説!

ブラウザクラッシャーは、インターネットの利用を阻害し、ユーザーのデジタル体験を損なう攻撃手法です。この記事では、ブラウザクラッシャーの概要を説明し、その攻撃がどのようにしてブラウザの機能を妨げるのか、被害例を通じて具体的に見ていきます。

ブラウザクラッシャーとは

ブラウザクラッシャーは、Webブラウザに過剰な負荷をかけて応答不能にする悪質なプログラムやスクリプトです。通常、悪意あるウェブサイトにアクセスした際にこのタイプの攻撃がトリガーされ、ユーザーのブラウザがフリーズまたはクラッシュすることで、正常な操作が不能になります。

ブラウザクラッシャーの仕組み

ブラウザクラッシャーの攻撃は、JavaScriptやその他のWeb技術を利用して、ブラウザに極端な数の要求を行い、メモリやCPUリソースを消費させることによって実行されます。これにより、ブラウザが応答を停止し、最悪の場合、コンピュータ全体がクラッシュする可能性があります。

ブラウザクラッシャーの被害例

悪質なサイトへの誘導

ユーザーが悪意のあるリンクをクリックすることで、ブラウザクラッシャーを含むサイトに誘導されることがあります。これらのサイトは見た目には正常に見えることもありますが、背後ではブラウザをクラッシュさせるスクリプトが実行されています。

ウィンドウ無限表示(ゾンビウィンドウ)

ウィンドウ無限表示は、ブラウザクラッシャー攻撃の一般的な手法で、数え切れないほどの新しいブラウザウィンドウやタブが連続して開くことでシステムを圧倒します。これにより、ユーザーはブラウザを正常に操作できなくなります。

アラート無限表示

アラート無限表示は、ユーザーが閉じようとするたびに新しい警告メッセージが表示されることで、ブラウザの使用を妨害します。これらのメッセージは通常、ユーザーにストレスを与える内容が含まれていることが多いです。

攻撃者はこれらのアラートを利用して、ユーザーに不安を感じさせたり、誤った行動(例えば偽のセキュリティソフトウェアのダウンロード)を促すこともあります。これは、セキュリティの脅威に対するユーザーの反応を悪用する一種のソーシャルエンジニアリング技術です​​。

フルスクリーンに切り替えられる

ブラウザクラッシャーの攻撃の中には、ユーザーのブラウザを無断でフルスクリーンモードに切り替えるものがあります。これにより、ユーザーは通常のデスクトップ環境に戻ることが難しくなり、パニックや混乱を招くことがあります。

不快な映像などが表示される

一部のブラウザクラッシャー攻撃では、不快な映像や音声が突然表示されることがあります。これは、ユーザーを驚かせたり、不快にさせたりするために意図的に設計されています。

ブラウザクラッシャーとウイルスの違い

ブラウザクラッシャーは即時的にブラウザの動作を妨げることでユーザーの活動を直接阻害する一方で、ウイルスはしばしば背後で静かに活動し、長期間にわたってデータを盗み出したり、システムを不安定にすることが特徴です。ブラウザクラッシャーの影響は一般的には局所的であるのに対し、ウイルスの影響は広範囲に及びます。

ブラウザクラッシャーの対策

フォレンジック調査を行う

ブラウザクラッシャーによる攻撃を受けた場合、フォレンジック調査を行うことが有効です。この調査では、攻撃の原因を特定し、どのようにしてシステムが影響を受けたかを詳細に分析します。これにより、将来同様の攻撃を防ぐための対策を立てることが可能になります。

ページから離脱する

特に不審な動作や予期せぬポップアップが現れた場合、そのページをすぐに閉じることがセキュリティ対策の基本です。不要なリスクを避けるためにも、怪しいリンクはクリックしないように心掛けましょう。

ウィンドウやアプリを閉じる

不正なスクリプトやポップアップが表示された場合、すぐにすべてのウィンドウやアプリケーションを閉じることで、さらなる被害の拡大を防ぐことができます。

ブラウザを強制終了する

ブラウザが応答しなくなったり、制御不能に陥ったりした場合、タスクマネージャーやアクティビティモニターを使用してブラウザプロセスを強制終了することが有効です。これにより、悪意のあるスクリプトがさらにシステムに悪影響を及ぼすのを防ぐことができます。

本体を再起動する

システム全体が不安定になったり、ブラウザ以外のアプリケーションにも問題が生じたりすることがあるため、コンピュータを再起動することでメモリをクリアし、プロセスを初期化することが有効です。再起動は、システムを最も基本的な状態に戻すことで、未知のエラーやクラッシュから回復する手助けとなります。​​

セキュアなブラウザを使用する

最新のセキュリティアップデートを常に適用しているブラウザを選ぶことも重要です。これにより、新たに発見された脆弱性から迅速に保護され、ブラウザクラッシャーの攻撃を受けるリスクを低減できます。安全なブラウジングのためには、信頼できる開発者によるブラウザを選択することが勧められます。

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