「スパイウェア」は、現代のサイバー環境における顕著な脅威の一つです。昨今のサイバー攻撃はますます巧妙化し、個人や企業のデータを標的とする事例が増加しています。
スパイウェアの蔓延はインターネットの普及とともに加速しており、特に最近ではリモートワークの普及に伴いセキュリティ対策が疎かになりがちな個人のデバイスが新たなターゲットとなっています。
スパイウェアによる被害は多岐にわたり、個人情報の流出、デバイスのパフォーマンス低下、不正な広告表示、ブラウザの設定変更など、使用者にとって重大なプライバシーやセキュリティのリスクを引き起こします。
本記事が皆様のサイバーセキュリティ対策の一助となりますと幸いです。
スパイウェアとは?
スパイウェアは、コンピューターウイルスやトロイの木馬と同じく、感染していることに気付きにくいマルウェアの一種です。コンピュータに不正侵入し、ユーザの個人情報や行動を監視してユーザが気づかないうちに外部に情報を送信します。
一般的なマルウェアと異なり、自己増殖や「ファイルを削除する」などの被害は見られませんが、感染しても気づきにくいため、長期間にわたって個人情報が漏洩する危険性があります。 本来のプログラムが正常に動作しているように見せかけながら情報を窃取する点が特徴的で、その挙動はまさに「スパイ」さながらです。
スパイウェアの感染経路
スパイウェアは様々な方法でコンピュータに侵入します。以下はその一部です。
不審なWEBサイトの閲覧
偽のセキュリティ警告や広告が多く含まれる怪しいウェブサイトを訪れることで、スパイウェアが自動的にインストールされることがあります。
不審なメールに記載されたURLや添付ファイルのクリック
フィッシングメールなどの不審なメールに含まれるリンクや添付ファイルを開くことで、スパイウェアに感染する可能性があります。
フリーソフトのインストール
一部のフリーソフトウェアは、利用者の同意なしにスパイウェアをインストールすることがあります。
第三者による遠隔操作
遠隔操作ツールを悪用し、ユーザーの知らないうちにスパイウェアをインストールするケースもあります。
偽の警告メッセージをクリック
「コンピュータにウイルスが検出されました」といった偽の警告メッセージに騙され、リンクをクリックすることでスパイウェアに感染することがあります。
スパイウェアに感染した場合の起こり得る被害
スパイウェアに感染すると、以下のような被害が起こる可能性があります。
個人情報の流出
スパイウェアは、クレジットカードの情報やログイン情報などの個人情報を盗み出し、外部に送信します。これにより、重要な情報が第三者の手に渡り、不正利用される可能性があります。
PCのパフォーマンス低下
スパイウェアの活動はコンピュータのリソースを消費し、パフォーマンスの低下を引き起こすことがあります。これにより、コンピュータの動作が遅くなり、効率的な作業が困難になることがあります。
特定のサイトへの強制遷移
ユーザーが意図しないウェブサイトにリダイレクトされることがあります。これは、広告収入を得る目的で行われることが多いです。
ブラウザのセキュリティ設定の強制変更
スパイウェアは、ブラウザのホームページや検索エンジンの設定を変更し、ユーザーのウェブ閲覧をコントロールしようとします。
よく知られたスパイウェアの種類
スパイウェアには様々な種類があります。以下はその一部です。
キーロガー
キーストロークを記録し、ユーザーの入力情報(パスワード、クレジットカード番号など)を盗み出します。
ジョークプログラム
ユーザーを困惑させるためのプログラムで、害はありませんが不快感を与えるものです。
アドウェア
アドウェアは、広告表示を目的に使用されるスパイウェアで、ウェブサイト閲覧中にポップアップ広告を表示します。一部のアドウェアは、個人情報を収集して外部に送信する悪質なものもあります。
ブラウザハイジャッカー
ユーザーのブラウザ設定を変更し、特定のウェブサイトにリダイレクトさせます。
リモートアクセスツール
遠隔地からコンピュータを操作するためのツールですが、悪用されるとスパイウェアとして機能します。
スパイウェア対策はどうすればいい?
スパイウェアから自身を守るためには、以下の対策が効果的です。
OSやセキュリティソフトを常に最新にする
常に最新のセキュリティパッチとアップデートを適用し、システムの脆弱性を減らします。
不審なサイトやメール、ポップアップは無視する
怪しいリンクやメール、ポップアップ広告はクリックしないようにしましょう。
安易にフリーソフトなどをインストールしない
信頼できるソースからのみソフトウェアをダウンロードし、インストール時のオプションに注意を払いましょう。
現在のサイバーセキュリティにおいては、スパイウェアの検出と除去を行う専門的なセキュリティソフトウェアを利用することも効果的な対策の一つとなります。
スパイウェアは、常に進化し続けるサイバー攻撃の形態の一つであり、それに対抗するためには最新のセキュリティ動向に常に注意を払い、適切な対策を講じ続けることが必要です。
個人ユーザーから大企業まで幅広い範囲での警戒と対策が求められています。
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