東京都立高等学校の1校で、生徒の個人情報が保護者に誤送信される事故が発生した。
2025年4月9日、同校の主任教諭が、海外派遣研修の参加希望調査書をクラウドサービスから1学年と2学年の全保護者宛てに送信。
しかし、調査書には生徒8名分の個人情報である、学年、クラス、出席番号、氏名、出欠記録、1学期の成績などが含まれていた。
同日、保護者からの指摘を受けた学校側が調査を行い、誤送信が発覚した。
学校は問題発覚後、当該ファイルをクラウドサービスから即座に削除。
その後、システムの委託先から得たアクセス情報により、188名の保護者が該当ファイルをダウンロードしていたことが判明している。
学校は該当保護者全員に対し、ファイルの削除を依頼した。
公表時点で、個人情報の外部への流出や二次被害は確認されていないとされている。
原因については、教員が過去の資料をもとに通知文書を作成した際、ファイル形式の全シートを確認せず、一部のシートのみを確認したまま送信してしまったことによるとされている。
学校側は、流出対象となった生徒8名の保護者に対し謝罪を実施。
また、4月10日には全校生徒への説明を行っている。
再発防止策として、同校ではデータ送信に関するルールを再確認し、全教職員への周知徹底を実施するほか、個人情報取扱いに関する研修も行う予定とのこと。
また、東京都教育委員会は、全都立高等学校の校長に対し、個人情報の適切な取扱いについて再度の周知徹底を求めるとしている。