福岡市の市立中学校で生徒が教員専用フォルダーに不正アクセスし、生徒情報が流出する事態が発生した。
福岡市教育委員会によると、教員が授業中に教材をプロジェクターで投影した際に誤って教員専用フォルダーへの6桁のアクセスコードが数十秒間表示される事態が発生。
このコードを記録した生徒2名が、学校配布のタブレット端末を使い、5月から7月の間にフォルダーへ36回アクセスした。
うち1名は、スクリーンショットで中学3年生49名分のアレルギーや病歴、長期欠席の理由など含む健康情報、生徒指導上の配慮事項を撮影していた。
さらに、この生徒はタブレット端末の画面をスマートフォンで撮影し、友人や保護者を含む計12名に送信したことで、情報が広範囲に流出したとのこと。
その後、流出した画像を目にした保護者から教育委員会へ情報提供が入ったことで、生徒の不正アクセスが発覚している。
学校と教育委員会は、保存されたデータの削除を関係者に要請。
公表では、その後外部への流出は確認されていないとされている。
なお、生徒2名の意図についての調べでは「興味本位でやってしまった」 と供述している。
福岡市教育委員会は、再発防止策として、授業で使用するファイルと個人情報を含むファイルを分離して保存した運用を徹底。
教員に対する情報リテラシー教育の強化と、生徒への情報モラル教育の徹底を講じると説明している。