Kasperskyのコンテンツフィルタリングチームは、2023年のフィッシングサイトや詐欺サイトに関する調査結果を発表した。
その結果、Kasperskyのフィッシング対策システムがブロックした不正なウェブサイトへのアクセスの試みは7億959万件に上り、前年比で約4割近く増加したことが明らかになった。

 

フィッシング詐欺の手法も進化を続けており、生成AIを利用したテクノロジーの統合が進んでいるという。
これにより、攻撃者はAIを用いてトレンドのフィッシングサイトを作成し、ユーザーを騙す試みが増加している。
さらに、Macユーザーを狙ったサポート詐欺も健在であり、偽メッセージを表示してスパイウェア感染を狙う手法も見られている状況とされている。

フィッシングサイトへのアクセスが最も多かったカテゴリは、インターネットポータルサイトで、これはグローバルなインターネットポータルを装った偽ページが最も多くのアクセスを集めていることを示している。
また、スパムメールの発信元となった国と地域の割合では、日本が4位にランクインしている。

Kasperskyのセキュリティエキスパート、オルガ・スヴィストゥノヴァ氏は「フィッシング詐欺は相変わらず蔓延している脅威であり、ユーザーを欺くために進化し続けている。信頼できないメールやリンクは開かず、フィッシングページの疑いがある場合はURLを確認する」などコメントしており、自己防衛の重要性を強調している。
フィッシング詐欺やスパムメールの被害を避けるためには、信頼性のあるセキュリティソリューションの使用や、警戒心を持つことが重要になるという。

【参考記事】
Kasperskyソリューションが2023年に防止したフィッシングサイトや詐欺サイトへのアクセスは、前年から4割近く増加の7億959万件に
https://www.kaspersky.co.jp/about/press-releases